うさぎちゃん
おおかみくん
うさぎちゃん
おおかみくん
うさぎちゃん
うさぎちゃん
Contents
「獣人(ケモノ)の描き方」ってどんな本?
「獣人(ケモノ)の描き方」は、玄光社出版の「超描けるシリーズ」の一つで、実際に普段からケモノを描いていらっしゃるイラストレーターさん5名が、様々なイラストを使って、ケモノの描き方を説明しています。
今までも、ケモノの描き方が載っている本が一切なかったというわけではないのですが、あくまでモンスターの中の種類の一つとしての獣人や狼男の描き方が載っている程度で、本書のように完全に「ケモノ」と銘打って出版された本は非常に珍しいです。
しかも、それだけでなく、本書にはなんと30種類もの種族のケモノが紹介されているということで、今、ケモノ界で大きな話題になっている本です。
「獣人(ケモノ)の描き方」のページ構成
本書はまずはじめに、そもそも獣人とは何なのかについての解説や、獣人の頭部や脚の基本構造をおさらいした上で、各種族の細かいディテールをイラストをたくさん使って解説しています。
掲載されているケモノの種類と、その内容は以下の通りです。
犬獣人の描き方
出典:獣人の描き方 (超描けるシリーズ)/玄光社 22,23P
「ジャーマンシェパード」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「柴犬」、「ゴールデンレトリバー」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「タイリクオオカミ」、「アカギツネ」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
猫獣人の描き方
「ニホンネコ」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「シャム猫」、「ブリティッシュショートヘア」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「トラ」、「ライオン」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
有蹄獣人の描き方
「ヤギ」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「ザーネン」、「ベゾアール」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「ヒツジ」、「ウシ」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
鳥獣人の描き方
「ハクトウワシ」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「タカ」、「ワシミミズク」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「オオハナインコ」、「ハシボソガラス」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
竜獣人の描き方
「西洋のドラゴン」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「日本の龍」、「ワイバーン」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「獣竜(ファードラ、けもりぅ)」、「リザードマン」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
海洋獣人の描き方
「シャチ」を例にして、♂と♀の描き分け方、骨格の説明、全身や顔のアタリ、様々な角度の顔の描き方と表情の作り方、手足のディテール、体格・年齢による描き分け方を紹介しています。
またバリエーションとして、「バンドウイルカ」、「ザトウクジラ」の特徴も簡単に紹介されています。
更に応用として、「ホホジロザメ」、「ワニ」も紹介されており、顔の描き方と表情の作り方の説明まで別で用意されています。
種族は以上の30種類となります。個人的には馬や鹿が好きなので、それらがなかったのは少し残念でしたが、まぁこれを言い出すとキリがありませんからね・・。
「獣人(ケモノ)の描き方」の良い点
豊富なイラストの数々
とにかくイラストの枚数が半端ではありません。立ち絵だけで100枚はあるんじゃないかというボリュームで、顔の角度や表情等も合わせると枚挙に暇がありません。
ケモノの画集のように、ただ見ているだけでも楽しいです。
個人的には竜獣人の絵がかなり好みで、色々と妄想してしまいました。
出典:獣人の描き方 (超描けるシリーズ)/玄光社 106,107P
イラストの分担の仕方
ひとえにケモノといっても、範囲が非常に広いですし、イラストレーターそれぞれの推しの種族も違います。
一人のイラストレーターで色んな種族を描くというのも統一感があっていいかもしれませんが、本書のように種族ごとにイラストレーター分担することで、それぞれのイラストレーターのケモノに対しての目線の違いやこだわりを垣間見ることができるので、非常に興味深いです。
「獣人(ケモノ)の描き方」を購入する上での注意点
色付けまでは載ってない
カバーイラストが、服を着たカラーのイラストなので勘違いし易いですが、本書は基本的には線画の描き方までしか載っていません。ペイントソフトによっても描き方は異なりますし、ここらへんは仕方ないとは思いますが、個人的には毛並みの描き方などが載っていると尚良かったかな、とは思いました。
ケモ度2が中心
本書はケモ度2の描き方が中心となっています。数ページだけデフォルメのケモノにも触れていますが、ケモ度4に代表される「ヨツケモ」などの描き方は載ってないので、ご注意ください。
うさぎちゃん
「獣人(ケモノ)の描き方」の評価と感想
注意点のところでも述べた通り、「獣人(ケモノ)の描き方」この一冊だけで表紙にあるような色付きの完成したケモのイラストが描けるようになるという代物ではありません。
というか、ケモノ本に限らず、そんな都合の良い本なんて存在しませんし、結局のところ絵というのは何枚も何枚も練習し続けて上手くなっていくものです。
ただ、例えば、「ケモノの脚が複雑すぎてよくわからん」とか、「ケモノの正面顔がいつも変になってしまう」のようなケモノを描く上で大半の人が躓きそうな箇所は、しっかりと本書で解説されているので、それだけでも十分有用な代物です。
これだけの種族のケモノが収録されている本というのもなかなかありませんし、これからケモノ描きに挑戦するという絵描き初心者の方や、普段は人間メインで描いているけどケモノも描いてみたいという絵描き中級者の方には、かなり参考になる本なのではないでしょうか?
私も本書のおかげで久々にモチベーションが回復したので、箪笥に眠っていた液タブを引っ張り出し、絵描き奮闘中です!
「獣人(ケモノ)の描き方」を使って実際に描いてみた!
本項では、実際に「獣人(ケモノ)の描き方」を使って、管理人の私がケモノを描いてみようと思います。ちなみに本サイトのマスコットキャラクターである「おおかみくん」と「うさぎちゃん」は知り合いに描いてもらったイラストであり、管理人自身はイラストレーターでもなんでもありません。
絵描き初心者の方でも本書をうまく活用して、「見れる」レベルのケモノが描けるよう、素人の私なりに描き方の手順を紹介させていただきますので、参考にしていただければ幸いです。(素人とは言いましたが、全くの初心者ではなく「絵がうまくなりたい!」→三日坊主を年に数回繰り返してはいます)。
今回はサンプルとして「おおかみくん」をケモ度2の細マッチョ風に描いてみます!
STEP①:自撮りで構図を作る!
頭の中で構図が出来上がっていても、それを絵にするのって本当に難しいですよね。だいたいの人はここでもう断念してしまうと思います。
とりあえず初めは無理をせず、自分自身をモデルにして、構図を作ってみましょう!
まず、ケモノに取らせたいポーズを自らとって、それを自撮りします。この際、ケモノに服を着せたい場合は似たような服を、着せない場合は自分も素っ裸になります。
いい年した大人が裸で変なポーズをして自撮り、という滅茶苦茶滑稽な状況ですが、ケモノを描くためです。我慢しましょう。
STEP②:写真をできる限り丁寧にトレスする
写真をもとにトレスします。丁寧にトレスするほど良いです。
トレスに関しては、パソコン上でやるほうが圧倒的に楽だと思いますが、ペンタブや液タブがなければ、トレーシングペーパーをパソコンにテープで固定して、鉛筆でトレスしてもOKです。
ちなみに私の場合はイラストレーターでもないのに、なぜかペンタブと液タブ両方持っています。ペンタブはかなり安いやつ、液タブはボーナスで奮発して買いましたが、どちらも三日坊主で埃を被っています。
一応、今回私が使った液タブを紹介しておきます。
Cintiq 13HD 【旧型番】2013年4月モデル DTK-1300/K0
だいぶ古いものなので、今はもっと性能が良くて安いやつもあるかもしれません。また、ペンタブであれば5000円をきるものもあるので、とりあえずお試しで安いものを買うのもアリです。アマゾンとか楽天で「ペンタブ」と検索すれば色々でてきます。
ペンタブより液タブのほうが快適は快適ですが、正直なところ安いペンタブでもマウスとは比べ物にならない程描きやすいです。っていうかマウスは無理です・・。
トレスした絵が以下になります。
せっかくなので、難易度を上げてアオリ視点で自撮りしてみました。椅子の上に立って下からスマホで撮っています。勿論裸で。家族に見られたらアウトですね。
この時点で左足と左手が迷子ですが、気にしないことにしました。
STEP③:手足をケモノに変えていく
ここからさっそく「獣人(ケモノ)の描き方」を活用して、トレスした絵を獣化させていきます。
本書の28,29pに犬獣人の手足について紹介しているページがあるので、そこを参考にしました。
すでに画力の低さが露呈してきていますが、気にせず進めています。とりあえず踵をカットして上に持ち上げて、爪を尖らせて、指を太くすれば、上手下手はともかくケモノっぽい手足にはなります。
STEP④:全身を動物の肌に変えていく、尻尾を付ける
本書30pに犬獣人の体格についてのイラストが載っているので、その中の「筋肉質」を参考に手足を太くしながら、ついでに全身に毛を生やしていきます。
毛を生やすとはいっても、部分部分に毛を付けているだけです。踵とか肘など、突き出している部分に毛を付けるだけで、ケモノの肌っぽくなります。全然立体感がありませんが、尻尾も付けました。
STEP⑤:顔をケモノに変えていく
一番の難関です。
今回はアオリ視点になりますが、なんと本書は正面、横、斜めだけでなく「フカン」、「アオリ」の視点まで完備しています。その中でも、猫獣人の章の45pの「アオリ」のイラストがちょうど良かったので、それに似せながら、36p、37pのタイリクオオカミのページで狼の特徴を補完しています。
アオリ視点なのに、正面にも見える・・。本当はもっと耳を後ろに寝かせれば、立体感が出せたかもしれませんが、ここらへんが今の私の限界です。
STEP⑥:完成!
完成・・って下書きクオリティじゃねーか!と思われた方もいるかもしれませんが、とりあえずここまででご勘弁ください。
巨ケモが大好きなのでこの構図にしてみましたが、もうちょっと迫力がほしいですね。ただ、「獣人(ケモノ)の描き方」を使わなかったら、もっとのっぺりした感じになっていたと思うので、今までと違う雰囲気の絵が描けたことに満足しています。
既にケモノを描かれている絵描きさんからしたら、私のやり方など何の役にも立たない情報かもしれませんが、一つの活用例として、参考にしていただけたのなら幸いです。
「獣人(ケモノ)の描き方」に参加しているイラストレーターさんをご紹介!
最後に本書のイラストを担当しているイラストレーターの皆さんを簡単に紹介させていただきます!
むらきさん
本書の犬獣人を担当。
魅力的なメスケモをたくさん描かれている方です。
— むらき (@owantogohan) October 19, 2019
ひつじロボさん
本書の猫獣人、竜獣人を担当。
獣人キャラクターが多数登場する同人PCゲーム「魔王と呼ばれた子」や、動物が戦国武将の姿で登場する「戦国パズル!!あにまる大合戦」のキャラクターデザインも担当されています。
— ひつじロボ🍙(多忙期) (@hit_ton_ton) November 27, 2019
山羊ヤマさん
本書の有蹄獣人を担当。
表紙にも山羊ヤマさんのイラストが使われています。
#平成最後に自分の代表作を貼る
これ pic.twitter.com/yPyI9N2mNa— 山羊山 (@singapura_ar) April 30, 2019
yowさん
本書の鳥獣人を担当。
魅力的なオスケモがたくさん登場する東京放課後サモナーズのキャラクターや、「オオカミ+カレシ-野獣が君臨する世界- 」の執筆も担当されています。
忍者修行中 pic.twitter.com/igWnM1jVJa
— yow (@vish4ow) August 23, 2019
マダカンさん
本書の海洋獣人を担当。
シャチ獣人とトレーナーとの交流を描いた漫画「モルトバール」が絶賛発売中です。
モルとJは最終的にこんな感じだったよねっていう絵 pic.twitter.com/1kwWepcvIn
— マダカン▪️『モルトバール』発売中 (@morudero_2) May 21, 2019
まとめ
おおかみくん
うさぎちゃん
おおかみくん
うさぎちゃん
イラストレーターを名乗れるほど上手くはないのですが私もイラストや漫画を描いています。
私は幾つかのサイトを参考にしたり試行錯誤したりで半分手探りで描いている感じで。描き方自体は概ね掴めているのですがアングルやポーズ次第で微妙に違和感が発生したり、描き直してもおかしかったりして悩まされたりすることがあるんですよね。
この本はそういった痒いところにも手は届くのでしょうか…。
ちなみに使っているペイントソフトはクリップスタジオでツールは管理人さんとまったく同じ液タブですw
ケモノさん
まさか同じ液タブを使っているとは!
イラストも描かれているんですね。そろそろツイッターも始めようかと思っているので、
機会があれば見せていただきたいです。
質問の回答ですが、ある程度描き方が定まっている方や、直感で描くタイプの人ですと、
本書のようにアタリや骨格から・・なんてのは、とても煩わしくてやってられないかもしれません。
私もなにか絵に違和感が生じたときは、他の方のイラストなどを参考にしたりするのですが、
例えば、ケモノの「驚いた顔」の参考イラストが見たくても、なかなか都合の良いイラストって
検索してもすぐには見つからないんですよね。
本書の場合、表情や顔の角度が複数パターン載っているので、そういう場面では結構心強いです。
ただポーズのバリエーションはないので、走っているケモノの参考イラストが見たい!と思っても
本書では解決できないかもしれません。
ハウツー本なので当然と言われれば当然なんでしょうけどね。
私は巨ケモばかり描いているので顔や表情だけじゃなく、ポーズや背景なんかも重要になってくるんですよね。そういったポーズやアングルでなにか参考なればと思ったのですが。
とはいえ、放サモやパズアニは好きなので、そこのイラストレーターが担当しているということもあり中々気にはなるところです。
一応Twitterはやっていますが、イラストの投稿は基本pixivか海外の某ケモノサイトでやっています。今は訳あって休止中ですが。
内容は冒頭でも言いましたが巨ケモばかりでシチュエーションも結構ハード(R18)なのですが、どうでしょうかw
そうですよね。。
巨ケモはシュリンカー視点がメインになりますし、一枚のイラストの中でサイズ差を表現しないといけないので、アングルやポーズの難易度が他の比じゃない気がします。
巨ケモ専門のハウツー本が欲しいところですが、現実的に考えると巨ケモ自体ニッチ過ぎて、ビジネスになりませんしねw
「@nekojyaras77」でtwitter開設しましたので(裏垢もあります)、もしよければアプローチいただければ嬉しいです。
これはいいレビュー!
どんな内容なのか気になっていたので、とてもありがたいです
元素さん
お褒め頂きありがとうございます!
なんとなくでも内容が伝わったのであれば幸いです。